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ブームを生み出す筋の良い物と悪い物

もう一ヶ月以上の前の話だが、ほぼ日にて宮本茂氏と糸井重里氏の対談があった。
タイトルは「ひとりでつくれないもの」

http://www.1101.com/nintendo/miyamoto2015/index.html


その中で筋の良い物、悪い物という話があり、かなり楽しませてもらった。
この筋の良い物と悪い物、端的に言えばブームを生み出す物と生み出さない物は個人的に結構研究しており、その中で当てになるかどうかわからないが、とりあえず、その研究結果、筋の良い物の特徴、法則を書いてみる事にする。無論、この法則は例外ありで、その可能性が高いと思われるだけである。

なお、ここでは筋の良い物とは「ブームを生み出した物」であり、「市場の中で一番のシェアを獲得した物」ではない事を付け加えておく。例を挙げるとPS2やスーパーファミコンは除外する。逆にCoDシリーズ等のように一番のシェアは獲得できなかったが、大人気となったSplatoonはこの筋の良い物に含める。

1.初めは馬鹿にされている。あるいは注目されていない。

初っ端から「お前は何を言っているんだ」と思われるだろうが、これ、かなり重要なのだ。
DSは物凄く売れたが、初めて発表した時の反応を故岩田社長はこのような事を語っている。
岩田
あのころ、糸井さんはすでに、「『いま売れてます』が  いちばん効果的なコピーになったいま、 広告の仕事は自分にとって、もう意味がない」 というふうに明言されてましたから、 わたしには糸井さんが そこへ踏み出した意味がわかっていたんです。 でも、そういう考えを知らない人から見たら、 「なぜ糸井重里がインターネットを?」って思いますよね。 それって、ちょうど、任天堂が 「2画面とタッチパネルの ゲーム機をつくります」って 言ったときと同じなんですよ。

糸井

あー、なるほどね。

岩田

多くの人はあの発表を聞いて、「あちゃー、任天堂、変になっちゃった」 っていうふうに感じたと思うんです。 わたしたちからしたら、 現在の延長上に未来はない、 と思って決断したんですが、 ふつうに考えている人にしてみれば、 ただの常識外れに思えるんです。

https://www.1101.com/iwata/2007-09-14.html
この故岩田社長が感じた事が実際のところはどうなのかは置いとくとして、DSは初め、注目されずに馬鹿にされていたと感じていたようだ。ほぼ日は実際バカにされていた。
(最も、言っちゃ悪いがパソコンを4ヶ月しか触っていない当時50になるコピーライターのおっさんがサイト自体が殆ど無い1998年にいきなりウェブサイトを立ち上げたら、誰だって心ない事を言うだろうが・・・。)

考えてみると世界的に流行ったiPodも、私の記憶が正しければ当初から注目されている物ではなかった。iPodのプレゼン時も、そこまで反応は良くなかったと私は考えている。(プレゼン時の動画はこちら。少なくともiPhone発表時と比べるとかなり反応が冷たいと思う)

今だとゲーム業界等でよく使われているLive2Dもそうだ。初めは全く注目されていないどころか多くの会社に採用をされず、会社が倒産寸前まで追い込まれた。つまり、前評判が悪い物は流行るポテンシャルがある。

逆に前評判が良いと不味い。立体視が出来る3DTVが良い例だろう。この3DTVが失敗した理由はメガネがあるからだとよく言われていたと私は認識しているが、メガネ無しで立体視が出来るニンテンドー3DSですら、前評判こそ良かったが、大幅な値下げを余儀なくされ、会社が赤字になり、終いには立体視なしの廉価版であるニンテンドー2DSを出すほど駄目だった。
スマートウォッチもウェアラブル端末として注目されていたがアップル製のApple Watchもそこまで売れなかった程、ブームになっていない。

つまり、前評判が高い物は却って流行らないのだ。バカにされた物が売れやすいのは分からないが、前評判が良い物が売れない理由は大体説明がつく。要はマスコミと製品を売りたい会社が消費者の気持ちを考えずに持ち上げているのだ。バカにするのも消費者の事を考えていないからかもしれない。

この法則の分かりやすい例外としてはiPhone、Wii、Splatoon等が上げられる。これらは前評判が高く、かつ売れた。ただ、iPhoneとWiiはDSとiPodが成功があったのが大きいだろう。

2.世界初ではない。

世界初というのは却って流行りにくい。多くの人が知らないと思うのだがあの流行りに流行ったファミコンは世界初の据え置きゲーム機ではない。wikipediaのゲーム機の項目を参考にすると第三世代、少なくとも世界初の据え置きゲーム機から数えて24個ぐらい出た後に出た据え置きゲーム機なのだ。

更に言うと、ファミコンの大体10年ぐらい前にポンというテニスに似たゲームがアメリカでブームを巻き起こした。これが世界初、ブームになったゲームとされている。
このゲームだけを搭載したゲーム機もかなり売れた。ファミコンが元祖じゃないんだからこのポンを搭載したゲーム機が元祖だと思うだろう。

が、このゲームを搭載したゲーム機ですら世界で初めて売れたというだけで元祖ではない。本当の元祖はオデッセイというテレビゲーム機である。このオデッセイは肝心のゲームがつまらない(と、かのAVGNは言っている)という致命的極まりない欠点を抱えており、売れずに失敗に終わった。

もっと分かりやすいのがiPhoneでiPhoneの前からスマートフォン自体はあった。プレゼンでもジョブスがそのことについて触れている。このiPhone以前のスマートフォンは少なくともiPhone程の成果を得られずに終わっている。

何故、元祖が流行らないのかと考えるとおそらく、完成度の問題だろう。如何せん本当に最初なので売り方が全く分からないし、最初故の欠陥もある。
一方、その元祖を真似た物は元祖の失敗点や作り方を一番最初よりは学べるので完成度の高いものを作れる。事実、任天堂はファミコンを作って売る際に過去のゲーム機の失敗をかなり研究していたようだ。

元祖で流行った物は世界初とは思えない完成度を持っている物が多い。例えば世界最初のトレーディングカードゲームで今も欧米で大人気のマジック・ザ・ギャザリングの完成度は半端な物ではない。

3.何かしらの問題を解決している

上2つより、重要な部分である。「洗濯が面倒臭い」とか「掃除が面倒臭い」とかの問題を解決しているか否かだ。例えば洗濯機は「洗濯が面倒臭い」という問題を解決している。これだけ聞くと当然の話だが、この考え方はゲームのような一見すると問題とは関係のない芸術的な分野にも言える。宮本茂氏の「アイディアは複数の問題を解決する物である」という言葉がそれを表していると言えるだろう。

製品例を上げれば、DSやWiiはボタン操作が面倒臭いという問題を解決したゲーム機である。
マジック・ザ・ギャザリングもTRPGをやりたいけど面倒臭いという問題を解決したゲームだったりする。

その商品で解決される問題はその問題が深刻であればあるほど、解決される問題の数が多ければ多いほど効果がある。例えばiPhoneは、既存のスマートフォンがボタンがたくさんあって使いづらいからタッチUIにしたわけだが、この問題は非常に深刻だったと言えるし、このタッチUIで多くの問題を解決したといえる。

逆に問題を解決できなかったのが上に上げたニンテンドー3DSで立体視によって、既存のゲームが持つ問題を解決できなかった、あるいは立体視で解決される操作性の問題がそこまで深刻ではなかったのだと私は考える。

4.技術的にちょっと早いぐらいがちょうど良い。

2.3の法則で流行りそうな物はある程度分かるが、技術的に難しくて搭載不可能という事はよくある。出来たとしても、その技術には何らかの欠陥があったりする。かといって、その欠陥が解決するまで待っていれば業績は上がらないし、いつ他者が先に行うのか分からない。

どうやって何時搭載するのか、というのは難しい問題だが、大体ちょっと早いぐらいがちょうど良いと私は考えている。その「ちょっと」の見切り方はその欠陥が大した問題ではないと感じ始めた時だろう。逆に欠陥が使いづらいと感じるレベルならば辞めた方がいいと思われる。

これを実際に行ったのがWiiとPSでWiiは加速度センサーと赤外線センサーしか搭載できず、PSは2Dの画像を出力する機能を持っていなかったが、結果は御存知の通り、ブームになった。

また、ゲームボーイは当初白黒だったが、色の有無はそこまで重要な問題ではなかった。逆にカラーを搭載したゲームギアは電池をやたら食うのと残像が酷すぎるという大きな欠点を抱えて失敗した。(最も、ゲームギアは任天堂以外のゲーム機では世界的に売れたほうなので、例に上げるのは不適切かもしれない。)

最もいいのは「技術的に成熟しているが、何故か誰もやっていない時」でDSが最もたる例だが、そんな運の良い機会はそうそうないので諦めたほうがいい。

5.手抜きをせず、徹底的に作りこむ

ある種当然の話だが、この作りこみが甘いと失敗する。この辺は4と通じる物で、欠陥が大したものじゃないと感じるぐらいに作りこみをかけないといけない。実際にこれを行ったのがファミコンで、失敗したら倒産するという文字通り社運を賭けるほどの作りこみを行って圧倒的安さと性能を持って、成功した。

以上が、自分が考える、ブームになる物の特徴である。逆にブームにならない物の特徴を挙げてみる。

1.前評判が高い。

上にも上げたが、前評判が高い物は不味い。前評判が良かった場合、その製品の開発者は調子に乗るではなく、戦々恐々とすべきだろう。

2.ただ性能を上げただけで問題を解決していない

これも不味い。消費者が欲しているのは基本的に問題の解決であって高い性能ではない。特に消費者がこれ以上性能を上げなくていいと感じている時は不味い。
ただ、製品の性能を上げるしか方法がない時がある。そんな時は無理やり問題を解決する技術を搭載するより性能を上げたほうがまだ上手くいく。特に調子の良い時はそうであると私は考える。また、その性能を上げることそのものが問題を解決する時は話は別である。

3.技術を搭載する時期を間違えた。

これはセガがよくやっていたパターンで、要するに時代が早すぎたという時である。その場合は大抵その技術のせいでその製品が使いづらいと感じる時である。

また、セガが逆に遅すぎて失敗したパターンが有る。実はファミコンの同時期にセガは据え置きゲーム機を出していたのだが、文字通り社運をかけ、徹底的な作りこみがされたファミコンに圧倒的な差を付けられた。最も、そのゲーム機は利益をそこそこ上げたので一概に失敗とはいえないだろう。

4.重大な欠陥を抱えている

わかり易い例だが、バーチャルボーイは全く売れなかった。理由は簡単で操作する際の見栄えが非常に悪かったからだ。流行らなかった物は大抵このような欠陥を抱えている。
この重大な欠陥、見きるのは案外簡単に見えて非常に難しい。上で上げたWiiとPSも、見方を変えれば欠陥だらけである。WiiはWiiモーションプラスが搭載されるまで、照準を合わせるのに一々リモコンを向けなきゃいけないし、振った事は分かっても、どう振ったかまではわからない。PSは3Dは表示できても2Dの画像は表示できない。
おまけに重大な欠陥がないのは当然であって、ないからといって流行るとは限らない。
この重大な欠陥を見きるのは上で上げたようにその製品が使いづらいと感じた時である。そうであれば重大な欠陥だし、そうでなければ欠陥ではない。

以上が自分が調べて感じた筋の良い物、悪い物である。
これらは私の主観だが、何か感じる物があれば幸いである。

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